
【失敗しない木材塗装】DIY初心者でもプロ級の仕上がりを実現する工程とコツ
木材のDIY塗装ができるならば、古くなった家具のリメイクや庭のウッドデッキのメンテナンスなど、理想の形を節約しながら実現できます。
とはいえ初心者であれば「ムラになったら?」「剥がれてきたら?」など、悩みや不安で今一歩踏み出せずいる人も多いのではないでしょうか。
しかし木材塗装は、ポイントさえ押さえれば初心者でも驚くほどきれいに仕上げることができます。
この記事では、DIYで起こりがちな失敗を避け、プロ級の仕上がりで理想を形にするための木材塗装知識を、塗料選びから特殊な加工技術まで徹底的に解説します。
目次
1.節約と理想を両立するDIY塗装
2.失敗しない塗料の選び方
3.仕上がりを左右する下地処理のコツ
4.基本の塗装の手順
5.こだわりを形にする応用テク
6.まとめ
節約と理想を両立するDIY塗装

家の中の木部は、塗り替えるだけでカフェ風やアンティーク風など様々なイメージに変えることができます。
そのうえでおすすめなのがリフォームですが、専門業者に依頼すると人件費も含め数万円~数十万円の費用が掛かることが珍しくありません。
しかしDIYでリフォームすれば塗料と道具の購入代だけで、理想を形にすることができます。
DIY塗装で住まいに愛着が持て得る
DIY塗装は塗料選びから塗装までをすべて自分で行うため、仕上がった家具や空間には既製品にはない愛着がわきます。
趣味のDIYであれば多少の塗りムラも出ますが、それすらも味となるのがDIYの醍醐味といえるでしょう。
アンティーク風や大型アイテムもDIY出来る
アンティーク加工の木部や壁一面のブックシェルフなど、高級家具や規格外の商品などはどうしても費用が高額になりがちです。
しかし木材塗装の技術さえあればアンティーク風や大型アイテムもDIYで作れるため、空間のトータルコーディネートが低予算で実現可能になります。
失敗しない塗料の選び方

木材用の塗料は、種類が非常に豊富です。DIY塗装初心者でも扱いやすい塗料もあれば、塗り方次第で様々な表情を出すプロ向けの塗料もあります。
そのため木材塗装では、塗料の選び方が非常に重要です。
しかし用途に合わない塗料や木材の特長に合わない塗料を選ぶと、べたつきが残ったり数か月もしないうちに剥がれが起きる原因になります。
木材の種類別で選ぶ場合
木材の種類によって特長が異なるため、特長に合わせて塗料を選ぶことが重要です。
室内の木部に人気の針葉樹は柔らかいため、塗料を吸い込みやすく着色しやすいです。
これに対して広葉樹は密度が高く硬いため、塗料によっては浸透しにくい場合があります。
コストを抑える際やDIYに人気の合板・集成材は、表面に接着剤が含まれることがあるため吸いこみムラが起こりやすく、丁寧な下地処理が必須です。
| 種類 | 特長 | おすすめ塗料種類 |
| 針葉樹(パイン材、杉、ヒノキなど) | 塗料を吸い込みやすく、着色しやすい | オイル/ ステイン(浸透型塗料) |
| 広葉樹(オーク、ウォールナットなど) | 硬く密度が高いため、木目を生かすならオイルフィニッシュが適している | オイルフィニッシュ/ ワックス |
| 合板・集成材 | 吸い込みムラが起こりやすいため、念入りな下地処理が必須 | ステイン+ニス またはワックス仕上げ |
塗装の目的で選ぶ場合
塗装の目的で選ぶ場合は、「何を重視するか」が判断のポイントになります。
保護重視のための塗装が多い屋外や水回りなどは、紫外線や湿気から木材を保護する機能が塗料には必要です。
そのため屋外用防腐塗料やウレタンニスを選ぶのが良いでしょう。
質感を重視したい屋内家具はオイルやワックスがおすすめですが、キズを防ぐためのコーティングが目的の場合は水性ニスがおすすめです。
扱いやすさで選ぶ場合
初めてでも扱いやすい塗料を選ぶなら、水性塗料の一択です。水性塗料はにおいが少なく短時間で乾燥するため、室内での作業にも適しています。
また、筆などの道具も水で洗えるため、塗料専用の筆や道具が不要な点もおすすめです。
しかし、水性塗料は油性塗料やワックスに上塗りすることが出来ない(上から弾かれてしまう)ため、塗装前のやすり掛け(サンディング)は必須です。
仕上がりを左右する下地処理のコツ

DIY初心者が木材塗装で失敗する原因の多くは、間違った下地処理にあります。
下地処理は塗装の仕上がりを左右する重要な工程であり、塗料を塗るよりも多くの作業時間が必要です。
【初心者向け】基本の下地処理
下地処理の基本はやすり掛けですが、段階に合わせてやすりの番手を選ぶことが重要です。番手は番号が若いほど目が粗いため、若い番手から始めます。
最初は80番程度の粗目で表面全体をフラットに削り、中目の150~240番程度で均質に整え、仕上げ目の240番以上で化粧磨きを行うのが基本の下地処理です。
【プロ並みを目指す】水引きの方法
水引きとは、塗装の直前に木材の表面を濡らすことで、人工的に毛羽立たせた繊維を再度やすりで削り落とす下地処理です。
木材は水分を含むと表面の細かい繊維が毛羽立つ性質があるため、あえて表面を濡らすことで細かな繊維もすべて削り落とせるようになります。
あくまでも「わずかに塗らす」が重要なため、硬く絞った布で木目全体を薄く湿らせるようにしましょう。
その後完全に乾燥させると表面わずかに毛羽立つため、仕上げ目を使ってやすり掛けをすると驚くほど手触りが滑らかになります。
【プロ並みを目指す】節穴・ビス穴の処理
節が抜けてできた木材の穴(節穴)や、組み立て時に打ったビス(ネジ)の頭が見えた状態では、手作り感が強く出てくるため出来栄えは良くありません。
そこでこれらの穴を木工パテと呼ばれる粘土のような補修材で平らに埋めると、一枚の美しい板のような高級感が生まれます。
木工パテはホームセンターの塗料コーナーなどで取り扱っており、色の種類も豊富です。
しかしあくまでも補修材のため、塗装する木材の色に近いものを選んでください。
木工パテは乾燥すると少しへこんでしまうため、穴に充填する際は周囲よりも少し盛り上がるくらいに塗るようにしましょう。
製品によって乾燥時間は異なりますが、完全に固まるのを待ってから中目でやすり掛けをします。
盛り上がった部分はこのときのやすり掛けで平らになるため、上から塗装すれば一枚板のように見えます。
【プロ並みを目指す】タッククロス処理
タッククロスとはゴミ取り専用のクロスのことで、布の表面に特殊な粘着剤が付いています。
このタッククロスでやすり掛けが終わった後に拭き取ると、表面に着いた目に見えない微細な木粉を落とすことができます。
まずタッククロスで拭き取る前に、掃除機や乾いた布で大まかな木粉を落としてください。
その後タッククロスで表面をふき取りますが、このときに力を入れないようにします。
これはタッククロスの表面にある粘着成分に木粉を吸着させるためで、手で触っても粉っぽさが一切ない状態まで拭き取りましょう。
基本の塗装の手順

正しい手順で下地処理ができれば、塗装の基本と乾燥時間を意識するだけでほぼ失敗しない塗り方ができます。
塗装の工程は①養生②塗装③乾燥の3工程で、それぞれの作業を丁寧に行えば初心者でもプロ並みの仕上がりになります。
①養生
養生の目的は、塗らない場所・汚したくない場所を徹底保護する事にあり、マスキングテープやマスカーと呼ばれるビニール付きテープを使用します。
細かな場所や狭い範囲の場合はマスキングテープが扱いやすいですが、保護する面が広い場合はマスカーがおすすめです。
②塗装
木材の刷毛塗りで失敗しないためには、「角・溝を先に塗る」「木目に沿って塗る」「1度で仕上げない」が鉄則です。
初めての塗装だと失敗を避けるために広い面から塗ってしまいがちですが、角や溝から先に塗るのが塗装の基本です。
さらに刷毛を動かす方向は木目に沿うのが鉄則で、常に木目の方向で薄く伸ばすように塗ります。
また1度で色を付けようとするのも、厳禁です。1度塗りは薄く色の膜を張るイメージ、2度塗りでしっかりと色を付けるようにします。
1度塗りの後はしっかりと乾燥させ2度塗りで仕上げれば、初めてでもムラが防げます。
③乾燥
乾燥時間は使用する塗料によって異なるため、必ず容器に記載されている乾燥時間を確認します。
表面が乾いているように見えても、内部が未乾燥の場合があります。
この状態で2度塗りをするとべたつきや臭いの原因となるため、記載された乾燥時間を守ってじっくりと乾燥させましょう。
こだわりを形にする応用テク

DIY塗装でも応用テクニックを使えば、オリジナリティを出すことが可能です。
特にエイジング加工やドライブラシ技法を使うと、ヴィンテージ風やシャビーシックなインテリアが作れます。
どちらの技法も複雑な作業は不要なため、手順に従って忠実に作業を進めることが重要です。
エイジング加工
エイジング加工は長い年月を使い込んだアンティークのような風合いを出す技法で、新品の木材でも塗装を工夫したりちょっとした加工をするだけで表現ができます。
初心者におすすめなエイジング加工は、物理的に木材にダメージ(キズ)を与える方法です。
例えばキリの先端で小さな虫食い穴のような傷をつけたり、金槌でわざとたたいてへこみを作ったりします。
その後茶褐色のステインまたはワックスを塗り込むとキズの部分に色が濃く入り込むため、アンティークのような深い陰影が表現できます。
プロの仕上がりを目指すには、自然な汚れを意識することがポイントです。
特に家具の角や持ち手など、日常的に手が触れる場所を重点的に加工することで、よりリアリティが増します。
ドライブラシ技法
ドライブラシ技法とは、乾いた状態の筆で塗ることによってかすれたような質感を出す技法です。
ドライブラシ技法は初心者でも比較的失敗しない応用テクニックで、木材塗装以外でもさまざまなシーンで応用ができます。
まず刷毛にごく少量の塗料を取り、新聞紙などに塗りつけながらカサカサになるまで拭き取りましょう。
この状態で木材の表面を優しくなでるように動かすと、表面の凹凸部分だけに色がのり繊細なカスレが生まれます。
高級感のある仕上がりを目指すなら、下地に濃い色を塗り、ホワイトまたはグレーでドライブラシを重ねる方法がおすすめです。
ドライブラシ技法は少しずつ色を重ねて仕上げるため、失敗せずにプロのような仕上がりが目指せるおすすめの技法です。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
この記事では、DIYで起こりがちな失敗を避け、プロ級の仕上がりで理想を形にするための木材塗装知識を、塗料選びから特殊な加工技術まで徹底的に解説してきました。
木材塗装は、木材に適した塗料を選び丁寧な下地処理と重ね塗りの技法を徹底するだけで、プロのような仕上がりとなります。
塗料にはさまざまな種類がありますが、初心者でも取り扱いやすい水性塗料であれば失敗もほとんどありません。
ただし基本に忠実であることが重要なポイントで、それぞれの作業を丁寧に進めていくことが最も重要になります。
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