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スプレーガンの吹き方とコツを紹介!失敗の原因や対処方法は?

スプレーガンは、車やバイクの補修から家具の塗装まで幅広く使える便利な道具です。

この記事では、スプレーガンを使ったDIY塗装にチャレンジしたい方に向けて、初心者にも分かりやすく正しい吹き方とキレイに仕上げるためのコツを解説します。

よくある失敗原因と対処方法・対策もご紹介するので、スプレーガンを吹くときの参考にしてみてください。

※初心者でも扱いやすい0.8mm口径のスプレーガンをモデルに吹き方を紹介しています。

目次

1.スプレーガンの吹き方をマスターするための基本
2.スプレーガンを吹く前にチェックするポイント
3.スプレーガンの基本の吹き方
4.スプレーガンの吹き方の実践手順(初心者向け)
5.端から塗る?中央から?最適な順番
6.スプレーガンの吹き方を安定させる調整方法
7.スプレーガンの吹き方がうまくならない原因と対策
8.まとめ

スプレーガンの吹き方をマスターするための基本

正しい吹き方を理解していないと、ムラ・垂れ・表面のザラつき・ツヤが出ないなどの失敗が起きがちです。

初心者でもプロのような塗装が再現しやすいよう、吹くときの距離感とガンの動かし方、パターンの重ね方やダイヤルの回転量の目安まで、具体的に解説していきます。

スプレーガンの「噴霧の仕組み」を簡単に理解する

スプレーガンは、コンプレッサーから送られてくる圧縮された空気の力で塗料を細かい霧(ミスト)状にして吹き付ける道具です。

コンプレッサーから空気がガンに送られ、カップ内の塗料が吸い上げられる仕組みで、ノズル先端で空気と塗料が混ざり、霧状になって飛び出すシンプルな構造です。

エア量(空気圧)・塗料の吐出量・パターン(霧の形・広がり方)をバランスよく調整すると、きれいな噴霧が作れます。

スプレーガンが向いている作業

初心者でも扱いやすい0.8mm口径クラスのスプレーガンは、エアブラシより大きく、自動車全塗装用の大型サイズのガンよりも小さい、中間サイズに位置するスプレーガンです。

【おすすめの塗装対象物】

  • 50cm前後のもので、ランタンやヘルメットような、「手で持てる~少し大きいくらい」の物を塗るのに向いています。

このとき大事なのが、噴霧パターン(霧の形)の種類と、使い分けです。

噴射口を円形にすると、細いペンで描くような感覚で吹けるため、細かい箇所や端など、狙って塗りたい場所に便利です。

楕円形のパターンは平筆やローラーに近い感覚で、面・板・側面など、広さのある場所に向いています。

同じスプレーガンでも、パターンの形を変えるだけで筆を持ち替えるのと同じ効果が出ます。塗りたい場所の大きさに合わせて、円形・楕円形を使い分けると、仕上がりや効率が上がります。

初心者がよく起こす失敗(ムラ・垂れ・ざらつき・艶不足)

初心者がつまずきやすく、塗装でよく起こる失敗の典型パターンは、ムラ・垂れ・ザラつき・艶不足があげられます。距離・速度・吐出量・エア圧・希釈のいずれかが基本設定から外れているサインです。

スプレーガンのムラは、距離・速度・重ね方が一定にならないことで発生します。ガンと塗装物の距離が近づいたり遠ざかったりすると色の濃淡が揺れやすくなります。速度のバラつきや、パターンの重なり具合の不均一もムラの原因になるので注意が必要です。

塗料の出る量が多すぎたり、ガンを近づけすぎるのは垂れの原因となるため、塗装物の上でスプレーは止めずに、逃がしを行うようにしましょう。

ザラつき・ゆず肌のような仕上がりは、ガンの位置が遠すぎて塗料が飛んでいる間に乾いてしまう、エア圧が高すぎてミストが飛び散るのが主な原因です。

塗料が濃すぎてもなめらかに広がらないため、希釈濃度にも注意しましょう。

吹き付け量が少ないと塗装膜が薄くなり艶が出ません。塗料が乾きながら乗ると、濡れ色にならないケースもが多くみられます。

スプレーガンを吹く前にチェックするポイント

スプレーガンはパターン・吐出量・エア量を調節するダイヤルがあります。各ダイヤルの役割と操作を解説します。

パターン(霧の形と広がり方)

ダイヤルを閉めると丸くまとまり、ダイヤルを緩めると噴射範囲が広がり、楕円のパターンを描きます。

また、ノズル先端のツメの向きを動かすと、楕円の方向が調節できます。ツメを横向きにすると、上下に長い縦長の楕円。ツメを縦向きにすると左右に長い横長の楕円に変化。

四角い板を塗るときは、ツメを横向きにして縦長パターンに整え、横長方向にストロークするのが基本です。

吐出量(どれくらいの塗料を出すか)

ダイヤルを閉めると塗料は出なくなり、緩めると塗料の量が増えます。

調整のコツは、初期位置をまず閉め切ってから1/4回転だけ開けて試し吹き。薄すぎれば、さらに1/4回転ずつ開けていきます。

1回吹いたときに「うっすら濡れたかな?」というくらいで、さらに2~3回重ねて、ちょうど下地が隠れる量が理想です。いきなり塗料を多く出すと垂れやすいので、少なめでスタートし徐々に増やす方が安全です。

エア量(霧の細かさや飛び散り方)

ダイヤルには溝が掘られていて、完全に閉めるとエアが出ません。ダイヤルを緩めるとエアの勢いが強くなります。

エア量は完全に閉めた状態から、徐々に緩めていきましょう。1/5~1/6回転の設定が、ランタンやヘルメットなど、普通の塗装にちょうどよい強さです。

空気圧そのものはメーカー推奨値(ガン入口の圧力が0.2~0.3MPa程度)をベースにしつつ、ガン側で微調整すると安定します。

スプレーガンの基本の吹き方

スプレーガンの基本の吹き方、ムラを防ぐ仕組みについて解説します。スプレーガンの正しい持ち方や姿勢をとると、操作がしやすく、身体にかかる負担も減らせます。

①スプレーガンの持ち方と姿勢

グリップは強く握りすぎず、軽くホールドするのがガンの持ち方の基本です。

肩や肘に力を入れすぎず、前かがみにならない姿勢を整えましょう。塗る前に立ち位置と体の向きを決めておくと、正しい姿勢がキープしやすくなります。

無理のない姿勢で、ガンと塗装面の距離・角度を変えずに動かせることが、持ち方と姿勢のポイントです。

②手首を固定し、腕ごと水平移動させる理由

手首だけで振ると、ガンは弧を描く動きになり、真ん中が近く、端が遠くなってしまいます。結果、中央が濃く端が薄いムラ状態になってしまう原因になります。

ムラを防ぐには、手首はできるだけ固定し、肘から先、あるいは肩ごと腕全体を左右にスライドさせるように動かすようにしましょう。手首を固定し、腕ごと水平移動させると距離がほぼ一定になり、ムラを減らせます。

③垂直に吹き付けるとムラが減る仕組み

スプレーガンは、塗装面に対して垂直(90度)に保持するのが基本です。スプレーガンは、塗装面に対して垂直(90度)に保持するのが基本です。

斜めから吹いてしまうと手前が濃く、奥が薄い状態になってしまいます。

垂直に吹くとパターン内の塗布量が均一になり、パターン1/3重ねの効果も出て、ムラを防げます。

④塗装距離は15cmが基本の理由

スプレーガンを吹くときの距離は、自分のこぶし1個~1.5個分=約15cmが目安です。

ガンを近づけすぎると一度に塗料が付きすぎて垂れやすく、パターンも狭く、ムラの原因になります。反対にガンの位置が遠すぎると、塗料が飛んでいる間に乾き始め、塗布面がザラつき、艶不足になってしまいます。

メーカーや解説サイトでも、ガン距離の目安として15~20cm前後が推奨されています。0.8口径は15cmでの塗装距離がおすすめです。

⑤スプレーガンを動かす速度の目安

幅30~40cmを1~1.5秒くらいで通り抜ける速度で動かすのが、濡れ色を保ちつつ垂れにくくする目安です。両端で速度がゆっくりになりやすいので注意が必要です。

逆に真ん中は早くなりがちなので、一定リズムを意識しましょう。心の中で数字をカウントしながら動かすと、スピードをそろえやすくなります。

⑥パターン幅の1/3重ねで均一に塗れる理由

ストロークを重ねるときは、前に塗ったラインを全て隠さずに、パターンの真ん中あたりが前のラインの端にかかるように動かすと、1/3重ねのイメージになります。

重ねが少なすぎると間が薄くなってスジムラになり、重ねすぎてしまうと 一部が厚くなって垂れやすいので注意しましょう。1/3重ねは、パターンの濃淡を自然に平均化するため、ムラになりません。

スプレーガンの吹き方の実践手順(初心者向け)

ここからは、初心者向けにスプレーガンの吹き方の手順を解説します。

吹きはじめの位置や手順、起こりやすいトラブルの対処方法や修正方法についてもあわせて紹介します。

捨て吹き(薄く1層目)で表面を整える

1層目は下地作りです。吐出量はやや控えめ、スピードは少し速めで、全体がうっすら色づく程度に塗装しましょう。

1層目は素地と塗料をなじませるのが目的で、2層目以降の塗料が乗りやすい状態を作るために行います。

下地を厚く塗ると、確実に垂れてしまうので注意しましょう。

本塗り(2層目・3層目)の吹き方

2層目・3層目で、見た目と艶を決めていきます。

2層目 3層目
  • 捨て吹きで残っているムラをならす
  • 厚みは欲張らない
  • 全体の濡れ色と艶を決める

距離は15cmをキープし、速度は一定(30~40cmを1~1.5秒)に1/3重ねで均一に距離・速度・重ね方を特に意識して、途切れず一気に吹きます。

動画では4層目まで吹いています。一度で仕上げようとせず、何層も重ね吹きをすることを意識して塗装しましょう。

艶が足りない・ざらつきを感じても、乾いた後にペーパーのヤスリがけをし、クリアーを吹くので問題ありません 

端から塗る?中央から?最適な順番

まずは、角・端・入り組んだ部分に塗料を軽く吹きます。続いて、広い面を一定のリズムで仕上げるのが基本です。先に端を軽く塗り、 平面を塗った塗料が端に溜まってしまうのを防ぎます。

平面は止まらずに通過した方が、艶ムラが出にくくなります。狭いところはパターンを狭め、広いところはパターンを広げる、といった使い分けも有効です。

垂れた時の対処方法

塗装中に垂れを見つけても、すぐに刷毛や指で触らないようにしましょう。まずは完全に乾燥するまで放置するのがポイントです。

塗料が完全に乾いたら、垂れた部分を耐水ペーパーで平らになるまで研ぎ、周囲との段差をなめらかにします。続いて、上から薄く塗り重ねてなじませます。

塗料が垂れてしまう原因は、吐出量が多く、ガンの距離が近い、端でスピードが落ちているなどもあるので注意しましょう。

ゆず肌・ざらつきが出たときの修正方法

ゆず肌やザラザラは、塗装物との距離・エア圧・塗料の希釈などが原因です。塗装物との距離は20cm前後が理想。遠い場合は近づけます。

エア圧はダイヤルを少し閉め、わずかに弱めてみてください。塗料が濃すぎると流れが悪くなるため、メーカーが推奨する希釈に調節し直しましょう。

軽いザラツキであれば、塗料が乾燥した後に細かいペーパーとコンパウンドで仕上げられます。

スプレーガンの吹き方を安定させる調整方法

塗装トラブルを起こさないために、スプレーガンの吹き方を安定させます。パターン幅・吐出量・エア圧を調整すると安定するので、ポイントを解説します。

パターン幅の調整(広げる/狭める)

広い面(板・天板など) 狭い部分(角、細部)
  • パターンを広くして、

少ないストロークで一気にカバー

  • ムラが出にくく効率も良い
  • パターンを狭めて、狙いを付けやすくする
  • 垂れやすいので、吐出量と速度に注意

パターン幅は、ダンボールなどに試し吹きしながら、形と広がりを目で確認してから本番に入ると安心です。

吐出量の調整

吐出量は、垂れと艶に関わります。

少なすぎると垂れにくいですがツヤ不足になりやすく、多すぎるとツヤは出ますが垂れやすくなるので注意が必要です。

吐出量の調整は、ダイヤルを閉め切った状態から1/4回転させて開くようにしてみてください。

試し吹きして濡れ方を確認し、足りなければまた1/4回転開けるという3ステップで進めていきます。

1/4回転刻みの調整で、2~3回重ねれば塗りすじが隠れる量に合わせましょう。

エア圧の調整(目安と注意点)

エア圧は、メーカー仕様ではガン入口で0.2~0.3MPa程度が一般的。 0.8mm口径の中間ガンも、0.2~0.3MPa程度が扱いやすいケースがほとんどです。

エア調整ダイヤルを閉め切ってから1/5~1/6回転緩めるというシンプルな基準からスタートし、足りなければ少しずつ開けていきましょう。

静止時と動作時で違うため、圧力はトリガーを引いた状態の入口圧を見ます。

長いホースやフィルタの汚れで、ガン側の実圧が落ちることもあるので、注意しましょう。

塗料に合わせたベスト設定の探し方

塗料ごとに、推奨される希釈率・ノズル口径・空気圧が異なります。

ベストな設定に整えるために、塗料メーカーとガンメーカーの推奨値通りに調整しましょう。

設定を整えたら、板やダンボールに試し吹きをし、垂れ・ざらつき・艶をみます。

調整が必要場合、吐出量・エア・距離を微調整し、うまくいった設定(希釈比・エアダイヤル回転・吐出量ダイヤル回転)をメモしておきましょう。

一度、この塗料にはこの設定という基準が決まれば、次からすぐに再現できます。

スプレーガンの吹き方がうまくならない原因と対策

スプレーガンの吹き方がなかなかうまくならず、立ち止まってしまうことがあると思います。

どうしてうまくいかないのか、主な原因と対策をご紹介しますので、参考にしてみてください。

Point1:塗装距離が不安定

一定距離を維持するため、塗装前に立ち位置と身体の向きを事前に決めておきましょう。手首は動かさず、肘と肩ごと動かすように意識します。

慣れない作業や長時間の作業で姿勢が不安定になっている可能性もがあります。また、手首でガンを振ってしまい、距離が定まっていない可能性も考えられます。

自分の姿勢を写真撮影して客観的な視点からチェックすると、問題点に気づきやすいのでおすすめです。

Point2:ガンの速度が一定でない

ストロークの始まりと終わりで速度が変わる、塗装物の形が複雑な部分で無意識にスピードが変化していると、均等に塗布できません。

吹きムラを防ぐために、塗る物に触れる前にトリガーを引き始め、塗り終わって離れた後にトリガーから指を離しましょう。

その上で、スプレーの動かす速さは一定に保ちます。

リズムをとりながらガンを動かすと一定に塗布しやすくなります。試し吹きで一定の距離と速度を意識した練習をするのも上達のコツです。

Point3:塗料の希釈があっていない

塗料は、メーカー指定の希釈率を守ってるか確認しましょう。気温を考慮し調整も必要です。

適正粘度に近づけるため、まずは指定値どおりの希釈から始め、うまくいった時は希釈比・エア・吐出量をメモしておきましょう。

Point4:空気圧の設定ミス

コンプレッサー側の表示だけを信用すると、ガン先の圧が不足する場合があります。

ホースやフィルターの抵抗で、ガンに届く空気圧が下がってしまうためです。

空気圧の設定ミスを防ぐため、トリガーを引いた状態でガンの入り口の圧力を確認しましょうす。圧が不足していたりミストが粗い場合は、ホースとフィルタの状態も見直し、適正圧の設定するのがポイントです。

Point5:ガンの洗浄不足による詰まり

使用後の洗浄が不十分だと、塗料が残っていたり、固着したりしてしまいます。塗料の詰まりを防ぐため、使用後は必ず洗浄とメンテナンスを行うようにしましょう。

洗浄方法やメンテナンスについては別記事で詳しく紹介しているため、参考にしてみてください。

まとめ

いかがでしたでしょうか?

この記事では、0.8mm口径クラスの中間サイズスプレーガンを想定して初心者でも再現しやすい吹き方を解説してきました。

スプレーガンの吹き方は、距離・速度・重ね方が全てです。大事なのは、距離・速度・重ね方を毎回意識しながら、エア・吐出量・パターンを少しずつ調整していくことです。

自分のガンと塗料に合わせて設定を詰めていけば、初心者でもプロが塗装したような、ツヤと均一な仕上がりに近づいていきます。

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