
【塗装歴30年のプロが徹底解説】自分でできるバイク塗装
「バイクをDIYで塗装する方法を知りたい」
「おすすめの塗り方やキレイに仕上げるコツを知りたい」
「塗料や道具をそろえたいけど何を買えばいいかわからない」
「業者に塗装を頼んだら高額だったので、自分で塗装できるか調べたい」
特にバイクのタンクやカウルを自分で塗りたいけど、うまくいくか心配という方は多いのではないでしょうか?
今回は、自分でバイクの塗装をご検討されている方に向け、塗装のプロが実際に導入している塗装の手順やコツをご紹介します。
この記事を読めば、誰でもプロ級の塗装が目指せますのでぜひ最後までご覧下さい。
塗装実績30年、自称塗装オタクの「おもしろ塗装工房」がお届けします。
1.【バイク塗装方法は3つ】缶スプレー・スプレーガン・業者
まずはじめに、塗装方法について解説します。
バイクタンク・カウルの塗装方法は大きく3つあります。
- 缶スプレー
- スプレーガン
- 塗装業者に依頼
それぞれのメリット・デメリットを順番に解説します。
1.1.缶スプレーによるDIY塗装
ホームセンターなどで購入できるタイプの塗料で、水性塗料・アクリルラッカなど様々な種類が販売されています。
バイク用品店などではバイク用も販売されており、一缶1,000円~2,000円前後で購入できます。
メリット
缶スプレーのメリットは価格と手軽さです。
予備知識のない初心者でも使えるため、ちょっとした傷隠し程度であればコストパフォーマンスに優れた塗装方法です。
デメリット
塗装面の美しさ・耐久性で、どうしてもスプレーガン・プロ塗装に劣ってしまいます。
例えば安価なスプレー缶だと次のような欠点があります。
- 塗料の粘度が低いため垂れやすくなり、垂れた時に修正が面倒
- 塗料ミストが荒いため塗装面がざらつく
- 塗料の吹き出し量や吹き幅(範囲)を調整できず、ムラなどが発生する
どれも塗装の仕上がりを悪化させる要因となりますのでご注意下さい。
その他、本来スプレーは夏用、冬用と使い分けをしないと、塗料の揮発速度の影響で塗膜表面がざらざらになってしまう現象が起きてしまいますが、スプレー缶は通年使えるような仕様なので、夏にも冬にも中途半端な仕上がりになる事が多いです。
ちなみに、私たちのようなプロでも安いスプレーではきれいに仕上げることは極めて困難です。
実際、口コミサイトのレビューでも「見る人が見ればわかってしまう」「完璧にするのはなかなか難しい」などの感想が多くみられます。
ですから、量販店などで売っている安価なスプレー缶は応急処置として使うには最適ですが、対候性や仕上がり感を重視するような塗装を求めているのでしたら避けたほうが無難でしょう。
1.2.スプレーガンによるDIY塗装
スプレーガンはカップに入れた塗料を噴射する工具で、バイク・車・家具などさまざまな塗装に使用できます。
メリット
スプレーガンのメリットは、何といっても仕上がりの美しさです。
つまみ加減で噴射量を微妙に調整できるため、やり方を少し調べれば塗装経験のない初心者でも均一に塗装することができます。
美しくムラの無い塗装面は、見た目だけでなく耐久性の面でもすぐれています。
デメリット
スプレーガンは一般的に1万円以上するため、初期費用がかかるのがデメリットです。
また、缶スプレーと違い、使ったあとに簡単な洗浄が必要です。
1.3.塗装業者に依頼
ネットで検索するとバイク塗装専門店や、幅広いジャンルの塗装を受けつけている塗装屋がみつかります。
店舗への持ちこみはもちろん、ほとんどのお店では宅配便でのパーツ発送を受けつけています。
メリット
プロ塗装のメリットは、「仕上がり」です。
専用工具で経験豊かな技術者が塗装するため、素人にはなかなか難しい美しい仕上がりが期待できます。
また、グラデーションや複雑な模様など、プロにしかできない技法でのカスタム塗装も依頼できます。
デメリット
DIYに比べ費用と期間がかかること、綿密な打ち合わせをする必要があり、思った通りの仕上がりにならないこともあります。
一般的に、バイクタンク塗装であれば費用は5万円~高いもので10万円超、期間は2週間~が必要です。
ですから頻繁に色を変えたいという方は、毎回依頼するのはやや割高になってしまいますので、ご自分で塗装されることをお勧めします。
そして、作業期間中はバイクに乗れなくなりますので、オフシーズンを狙うなど計画的に準備するとよいでしょう。
また、塗装業者にお願いしても思った仕上がりにならないトラブルも発生することがあるので、入念な打ち合わせをしながら完成イメージ図などを用意して依頼することが重要となります。
最後に、世の中には安上がりな塗装で終わらせてしまうような質の悪い業者もいますので、塗装を依頼される場合は必ずそのお店の口コミ・評判をチェックするようにしてください。
このように業者に依頼する場合でも、後悔しないためにはたくさんの準備が必要となります。
1.4.どの方法がオススメ?
「とにかく安く済ませたい!」というケースを除き、スプレーガンでの塗装をお勧めします。
缶スプレーと専用工具では、やはり塗装の仕上がりに歴然とした差がうまれます。
人前でダサいバイクを見せたくないという方は必ずスプレーガンで塗装するか業者へ依頼するのがよいでしょう。
ではスプレーガンと業者への依頼のどちらがおすすめなのか?についてですが、「おもしろ塗装工房」ではスプレーガンによるDIY塗装をおすすめしています。
事前に十分な準備をしてプロに頼めば美しい仕上がりが期待できますが、経験上、一度バイク塗装を経験された方は他の複数パーツについても塗装したくなります。ですから将来的なコスパを考えるとスプレーガンでDIY塗装するのがおすすめとなります。
自分でやるのは一見大変そうですが、一度プロのやり方を学んでしまえば、標準的な塗装については意外と簡単にプロ級レベルまで近づけることができます。
加えて、これは個人的な意見になってしまうのですが、やっぱり自分で塗る方が断然楽しいからです。テストでもスポーツでもなんでもそうですが、自分で努力した結果、目標が達成できたときの幸福感は尋常じゃないですよね。塗装も全く同じで、人に塗ってもらうより自分で塗った色を誰かに褒めてもらったときの方が断然満足度があります。
勿論失敗することもありますが、それはそれでよい思い出としてより愛着がわきます。そして失敗を繰り返すことで間違いなく自分の塗装レベルはアップしていくのですが、この成長の過程こそがとっても楽しいんです。
我ながら塗装業者なのに何言ってるんだ(笑)という気はしますが、これが正真正銘本音の意見です。
ですから今回は、自称塗装オタクが塗装オタク仲間増やせるよう(笑)、スプレーガンを使ったプロの塗装手順について徹底的に解説しますので、ぜひ最後までご覧ください。
2.バイク塗装に使う塗料・道具10点
今回は、バイクタンクとカウルの塗装方法をご紹介します。
塗装に使う道具は以下の10点です。
- マスキングテープ
- ウレタンサフェーサー
- ウレタンカラー
- 耐水ペーパー#1000・#2000
- 布ペーパー#400・#600
- ウレタンクリアー
- コンプレッサー
- エアホースクイックジョイント付き
- スプレーガン
- コンパウンド
バイクの場合、耐ガソリン性があり伸縮性にも優れた「ウレタンサフェーサー」「ウレタンカラー」を使います。
またスプレーガンには、圧縮空気を作るコンプレッサーという機械を接続します。
これにより塗料が均一に噴射され、広い範囲も短時間で塗装できるようになります。
その他の道具については、手順の中で使い方を解説します。
3.バイク塗装の手順
バイク塗装手順は6つのステップに分かれます。
- 洗浄・脱脂
- 下地作り
- 下地塗装
- カラー塗装
- クリア塗装
- 仕上げ(研磨・バフがけ)
3.1洗浄・脱脂
はじめにラチェットや六角レンチを使って、タンクとカウルを車体から取りはずします。
タンク取りはずしの際は、必ず燃料コックをOFFにしましょう。
タンクとカウルを取りはずしたら、ホコリ・汚れをとるためにバイク用シャンプーや洗剤でよく洗浄します。
完全に乾かしたあと、シリコンオフで油分やワックスをしっかり除去してください。
3.2下地作り
今回は現塗装の上からリペイントするため、最初に布ペーパー#400で表面のツヤがなくなるまで研磨してください。
これは「足付け」と呼ばれる作業で、塗装面にあえてキズをつけることで塗装面を広げ、塗料の密着性を高めます。
この工程で塗装の仕上がりに大きな差が出るため、表面のツヤが均一に消えるまで丁寧に研磨しましょう。
研磨が完了したら、塗装したくない部分をマスキングテープで養生します。
3.3.下地塗装
下地作りが完了したら、ウレタンサフェーサーで下地塗装をします。
「サフェーサー」とは下地塗料のことで、あとから塗るカラー塗料のムラをおさえ、発色を良くする効果があります。
スプレーガンとコンプレッサーを使って、素早く均一に塗装します。
下地塗装を2回行うと細かな傷や凸凹が埋まり、本塗装がキレイに仕上がります。
乾燥には24時間以上かかりますので、急がずにゆっくりと作業を進めましょう。
サフェーサーが完全に乾いたら、タンクは耐水ペーパー#1000、カウルは布ヤスリ#600で足付けを行います。
細かな傷や凹凸があれば、この工程でしっかりとフラットにしておきましょう。
3.4カラー塗装
ここからいよいよ本番のカラー塗装です。
ウレタンカラーは好きな色味に調合もできますので、その場合は少量ずつ混ぜ合わせてください。
タンク・カウルの塗装を同時進行させると、塗料のムダがなく効率よく作業できます。
スプレーガンで少しずつ色を重ね、ムラにならないよう均一に塗装しましょう。
複数の色に塗りわける場合、一色目が完全に乾いてから、次の色を塗ってください。
カラー塗装は、2度塗り・3度塗りをすると塗膜が厚くなり深みのある色合いを出せます。
塗装が完全に乾いたら、マスキングを外します。
3.5.クリアー塗装
カラーが完全に乾いたら、ツヤ出しと塗装面保護のためにウレタンクリアーを塗装します。
スプレーガンでウレタンクリアーを均一に吹きつけ、乾燥させます。
完全に乾いたら、耐水ペーパー#1000~#2000で足付けをし、ウレタンクリアーを重ね塗りします。
重ね塗りにより、高級感のある深い光沢が得られるので、基本的には2~3回重ね塗りすることをおすすめします。
シールを貼る場合、カラー塗装後に貼り、上からクリアー塗装するとはがれにくくなり見た目も美しくなります。
3.6.仕上げ(研磨&バフがけ)
クリアーが完全に乾いたら、最後の仕上げです。
はじめに、耐水ペーパー#2000でブツ(塗膜に混入した小さなゴミやチリ)を取り除いてください。
その後、コンパウンドを中目→細目→仕上げの順で使用し、ツヤが出るまで磨きましょう。
これですべての工程が完了です。
お疲れさまでした!
4.バイク塗装の注意点
キレイに塗装し、効率よく作業するための注意点をご紹介します。
4.1.塗装場所と乾燥場所を確保
あらかじめ充分な広さの塗装場所と乾燥場所を確保しておきましょう。
大事なモノに塗料がかからないよう片づけと養生をし、換気も忘れずに行ってください。
屋外でも大丈夫ですが、雨や風が吹きこまないよう工夫して作業するとよいでしょう。
4.2.作業前にしっかり掃除
毎回作業前に、塗装場所・塗装ブースを隅々まで掃除しておきましょう。
衣服の糸クズなどにも注意し、塗装面にホコリ・ゴミが付着しないよう充分気をつけてください。
4.3.雨の日は避ける
雨の日など、湿度70%以上の日を避けて塗装しましょう。
湿度が高いと、塗装が霧のように白くぼやける「カブリ」という現象が起きやすくなります。
また、気温5度以下だと塗料の乾きが遅くなり、逆に35度以上だと早く乾燥してしまいザラつきの原因になります。
5.バイク塗装のコツ
最後に、塗り方のコツをご紹介します。
塗装は経験を積めば積むほど上達しますので、楽しみながらスキルアップしましょう。
5.1.パーツ1つあたり5分で塗る
1パーツ5分を目安に、短時間でサッと塗ることを心がけましょう。
あまり時間をかけすぎると、最初に塗った部分が乾きはじめてしまいザラつきの原因となります。
また、一度ではなく数回に分けて色を重ねるつもりでやると、ムラなく高級感のある仕上がりになります。
5.2.完全乾燥させてから次の作業へ
一回塗装したら、少なくとも24時間は乾燥させましょう。
乾かないうちに重ね塗りをすると、表面にでこぼこが生じたり、気泡が浮き出たりする原因になります。
3回重ね塗りをするのであれば、最低3日かけるつもりで作業に臨みましょう。
5.3.塗料は多めに用意
塗料は多めに購入しておき、段ボールなどで吹き付けの練習を行うと、上手に塗装できます。
本番塗装の際も、途中で塗料が切れるとムラの原因となりますので、充分な量をカップに入れてから作業しましょう。
6.まとめ
今回はバイクのタンクとカウルの塗装について解説しました。
- DIY塗装なら缶スプレーよりもスプレーガンがおすすめ
- 下地作り・下地塗装をしっかり行うと仕上がりがキレイ
- 完全に乾燥させてから次の工程に進む
塗装は塗り方も大事ですが、掃除や天候への配慮など基本を徹底することでよりキレイに仕上がります。
あわてず丁寧に作業すれば、プロ級の仕上がりが実現できますぜひ一度試してみて下さい。
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