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自転車をキャンディカラーで美しく塗装する正しい混合比とコツ

フレームのリフレッシュやコストを抑えてバイクをカスタムしたい時には、フレームのDIY塗装(リペイント)がおすすめです。

太陽光を浴びたときに圧倒的な高級感と個性を放つステイン・キャンディカラーは、セルフカスタムの最高峰ともいわれます。

しかし自転車のフレームは複雑なパイプ構造をしているため、特性を深く理解しないままキャンディカラーを塗ると、色ムラや塗料剥がれなどの大失敗につながりかねません。

この記事では、DIYで失敗しないためのキャンディ塗装の基本と、最も問い合わせの多い「正しい塗料の混合比(希釈比)」のコツを徹底解説します。

目次

1.自転車キャンディ塗装のメリット・デメリット
2.塗装を成功させる下地作りのコツ
3.【初心者発見】自転車キャンディ塗装の基本手順
4.ステインカラーの正しい混合比と注意点
5.まとめ

自転車キャンディ塗装のメリット・デメリット

キャンディ塗装に挑戦する前に、実用的な乗り物である自転車ならではのメリット・デメリットを正しく理解しておくことが成功のポイントです。

【メリット】圧倒的な個性と高級感

自転車キャンディ塗装最大のメリットは、光の当たり方次第で表情が変わる極上のグラデーションにあります。

自転車は複雑な形状のフレームやラグ(溶接部分)があるため、光の当たり方が複雑に変化します。

キャンディ塗装は、透明なカラー層を透過した光が、下地のメタリック層で反射して発色するのが特長です。

そのため既製品につかわれるソリッドカラー(不透明な色)では絶対に再現不可能な、吸い込まれるような美しい輝きを愛車にまとわせることができます。

また、吹き重ねることによって色目がどんどん濃くなっていくため、好みの色の濃さを自在に調整できるのも大きなメリットです。

【デメリット】紫外線による退色と補修の難しさ

一方でキャンディ塗装はステイン系の塗料であるため、ステイン系の特性である色あせが起こりやすいというデメリットがあります。

自転車は屋外で使用するため、直射日光を完全に避けて走行し続けることは不可能です。

ゆえに色あせがさらに起こりやすいという点は、塗る前に理解しておく必要があります。

また、部分的な修復が極めて難しいというデメリットにも要注意です。

例えば走行中の飛び石などでフレームに傷がついたとき、ソリッドカラーならばタッチペンなどで部分修復が簡単にできますが、キャンディカラーは何層にも及ぶカラー層に及ぶため、周囲の色の濃さと合わせるのが極めて困難です。

最高級ウレタンクリアーでデメリットをカバー

太陽光によるグラデーションを最大限に表現しつつ、色褪せしやすいというデメリットをカバーするには、仕上げに使うウレタンクリアーの選び方が重要です。

過酷な環境で使用する自転車のクリアー塗料には2液型が鉄則ですが、それに加えて耐候性(UVカット効果)に優れたプロ仕様のクリアー塗料を選択するのがポイントです。

2液型ウレタンクリアーで肉厚にコートすることによって、紫外線による劣化を防ぎつつ、チェーンの油や飛び石などからデリケートなカラー層を強力に保護します。

塗装を成功させる下地作りのコツ

自転車は大きな金属またはカーボンの構造物なので、小物の塗装とは事前準備のポイントが異なります。

特にさまざまなパーツを組み合わせて作られている自転車は、塗装したい部分だけをマスキングで養生するだけでピンポイントに塗装することは、不可能に近いです。

そのため自転車DIY塗装を成功させるためには、全分解して作業を進める必要があります。

パーツを全分解する重要性

自転車DIY塗装で最も多く、かつ致命的な失敗が、パーツを外さずにマスキングだけで塗ってしまうことです。

自転車のフレームは、ボトムブラケット(BB)やそれを取り付けるフレームの接合部分周辺、各種ネジ穴など、複雑な凹凸が密集しています。

これらを残したままで塗装すると、パーツの境目に塗料がたまって不自然な段差ができたり、スプレーの霧が届かない部分で塗り残しができます。

さらにこうしてできた部分は走行時の振動やパーツの擦れなどによって、境界線から塗装が剥がれてしまうのです。

これらの失敗を防ぐためには、すべてのパーツを取り外し、フレーム単体の骨組み状態にするしか方法はありません。

塗料の密着性を高める下地作りの方法

金属の表面に塗料をがっちりと密着させるためには、素地調整をする必要があります。素地調整は下地作りの基本で、サンドペーパーを使って行います。

下地作りは、①脱脂②足付け(研磨)③生地調整④仕上げの4工程が基本です。

①脱脂ではグリスやオイルなどが付着したフレームをシリコンオフなどでしっかりと脱脂する必要があります。
これは次の作業の塗料密着や油分による塗膜剥離を防ぐ役目があります。

②研磨では、フレーム全体の旧塗膜(古い塗装)やサビをサンドペーパーで削り落とします。
その後、研磨よりさらに細かなサンドペーパーで全体を均一に磨くことで、塗料が剥がれにくくなるアンカー効果が生まれます。この作業が「足付け」です。
足付け後は、皮脂や削りカスをシリコンオフ(脱脂剤)できれいに拭き取り、最後に専用のウレタンサフェーサー(プラサフ)を均一に吹き付けましょう。

なお、下地作りやコーティングで使われるエポキシクリアにステイン・キャンディカラーを混ぜて使う裏ワザもあります。ただし、エポキシクリアの種類によっては混ざらないものもあるので、注意が必要です。

また、量が多すぎるとエポキシクリア自体が急激に反応して固まってしまうことがあるため、試す際には本番前に必ず混合させて試し塗りを行うようにしましょう。

【初心者必見】自転車キャンディ塗装の基本手順

自転車塗装では、丸いパイプ構造をいかにムラなく塗りきるかが成功のポイントとなります。

一見難しそうに思えますが、キャンディ塗装の核心となる3つのステップを丁寧に進めていくことで、美しく仕上げることができます。

【下地】均一なシルバー(メタリック)層を作る

キャンディ塗装特有の輝きを左右する最も重要な土台は、下地で作ります。使用するのはメタリックシルバーで、塗料には細かなアルミの粒子が含まれているのが特長です。

自転車のフレームはスプレーの霧が届きにくい難所が随所にあるため、塗る際にはこうした奥まった部分から先に塗りましょう。

全体を捨吹き(パラパラと薄く塗料をのせること)した後、10分程度時間をあけてしっかりと乾かすことを徹底してください。

2~3回の塗布で全体がしっとりと濡れる程度まで塗りますが、ここでも厚塗りは厳禁です。

【カラー】ステイン・キャンディカラーを塗る

下地が完全に乾いたら、ステイン・キャンディカラーを重ねていきます。

塗料がたまりやすい溶接部分は色ムラが出やすいポイントなので、スプレーの動かし方にコツがあります。

動かす際には手を絶対に止めず、常に一定のスピードと距離を保ってリズミカルに吹き付けることが重要です。

なおキャンディカラーは透明度の高い塗料のため、1回の塗布ではほとんど発色しません。

1回の塗布ではほんのり色づく程度と意識し、10分程度の乾燥をはさみながら薄く何度も塗り重ねることで、奥深いメタリックが生まれます。

重ね塗りの回数は4~5回が目安ですが、吹き付け回数によって色が変わっていくため、乾燥後に必ず色を確認して回数を調整しましょう。

※フレームの隅側はパイプが重なる部分です。したがってキャンディーカラーも重なる部分となるため色が濃くなりがちです、
パイプが重なる部分はキャンディーカラーを薄め目に吹きながら調整していくのが均等に吹くコツとなります。

【仕上げ】高級ウレタンクリアーで塗膜保護

仕上げは、透明なコーティング剤であるウレタンクリアーで保護します。

自転車は雨や汗、飛び石のほかにも、パーツクリーナーなどの化学薬品にさらされるため、クリアー塗料は2液型ウレタンクリアーを使用するのが鉄則です。

2液型は、空気中の水分で自然に固まる1液型とは異なり、化学反応によって強固でガラスのような硬い膜を作ることができます。

そのため2液型で作られた保護膜には、圧倒的な耐久性と奥深いツヤが生まれます。

最初の塗布では、カラー層を溶かさないように、やや離した位置からふんわりと全体に吹き付けるのが重要です。
スプレーガンは吹くものから10センチ~15センチ離すのがベストです。

一回目は垂れないように多少霧気味になってもよいので薄い塗膜を作るイメージで塗りましょう。
綺麗に塗布できる自信のある方は、クリアーは濡れ色(蛍光灯が反射する)になるまで綺麗に吹いていきましょう。

1回目に塗布した面が(翌日12時間以上)乾燥させたのち、1回目よりもやや近い位置から肉厚濡れ色(蛍光灯が反射する)濡れ色に吹き付けることで、クリアー層は完成します。
個人的には、より高級感を出すことと塗膜保護を重視するために3回ほどクリアーを兼ねることが多いです。

ステインカラーの正しい混合比と注意点

DIYキャンディ塗装の悩みとして最も多いのが、塗料の薄め方(混合比・希釈比)です。

透明なステインカラーは、ほんの少し配合が狂うだけで、色ムラ・乾燥不良・液だれ等の致命的な失敗に直結します。

失敗を防ぎプロの輝きを再現するためには、調合のルールを徹底的に守ることが重要です。

基本の混合比

人気のキャンディゴールドを作る場合、クリアーに対してステインイエロー7:オレンジ3の割合で混ぜ、主液塗料の3~50%以下の添加量で混合するのが、最もきれいに吹ける目安です。

ここで問題となるのが、「どの数値を基準にパーセントを計算するべきか」という点です。

例えば、「クリア主液40g+硬化剤10g=クリア合計量50g」に対して、薄め液を8g入れる予定で、ステインを20%添加したいとしましょう。

この場合、「薄め液まで含めた総量58gに対して20%を計算」としがちですが、この計算方法では失敗します。

なぜならば「薄め液を入れる前のクリア合計量50gに対して20%を計算」が、正解だからです。

そのため計算では、50g(クリア合計量)×20%=10g(ステインカラー合計量)となります。

ここでステインの量が決まったため、「7:3」にイエローとオレンジを当てはめて、「イエロー7g」「オレンジ3g」を算出し、これを調合します。

調合したステイン10gにクリア合計50gを混ぜ合わせ、最後に薄め液を加えて塗りやすいようにすれば完成です。

しかし比率はあくまでも「きれいに塗るための目安」であり、多く混ぜてはいけないという厳格なルールはありません。

イエローのみでゴールドを表現するケースもあるため、自分だけの理想の混合量を見つけてみてください。

カラーリングのコツとしてはカラーリングの基本はクリアーのようにたっぷりと吹くイメージではなく少しずつ色を重ねていくイメージですので塗料つまみは絞り気味にしましょう。
またカラーリングをスタートさせたときに塗装面がサメ肌やミカン肌になりやすいため薄め液は本来の混合比に比べ2倍~3倍希釈もしくはそれ以上希釈してもよいのかと思います。

気温・湿度による混合比の微調整

基本の比率をベースにしつつ、塗装する当日の気温・湿度に合わせてシンナーの量を微調整するのが、プロの仕上がりに近づくポイントです。

気温が25℃以上の夏場は、シンナーが空気中で瞬く間に蒸発するため、塗料がフレームに着く前に乾いてざらざらになるゆず肌になりやすいです。

そのためシンナーの量は、基本の範囲内でやや多めにする、または夏用シンナー(乾燥スピードが遅い)を使用するのが正解です。

反対に気温が10℃以下の冬場は塗料が乾きにくくなるため、シンナーを入れすぎると簡単に塗料が垂れてしまいます。故に冬場はシンナーをやや少なめ(比率10側)に抑え、とろみを持たせて液だれを防ぐのがポイントです。

計量カップと精密ばかりは必須

目分量での調合は、キャンディ塗装において100%失敗の原因となります。

多すぎる硬化剤では時間をどれだけとっても固まりませんしいつまでもネチネチとします、シンナーの量がぶれるとフレームのパーツごとに色が変わってしまいます。

そのため主液と硬化剤調合では必ずペイント用計量カップを使い、、1g単位で測れる精密ばかりで、グラム数を確認しながら1滴ずつ慎重に注いでください。

きっちり測ることを意識することで、調合でよくある失敗の大半は防ぐことができます。

まとめ|

いかがでしたでしょうか?
この記事では、DIYで失敗しないためのキャンディ塗装の基本と、最も問い合わせの多い「正しい塗料の混合比(希釈比)」のコツを徹底解説してきました。

丁寧なバラ完と足付けて強固な土台を作り、1g単位の完璧な混合比を守ることを徹底すれば、DIYでもプロクオリティのキャンディ塗装は可能です。

なおDIY塗装における疑問や質問は、おもしろ塗装工房にお気軽にお問合せ下さい。

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