
車のドア内張り修理費用はいくら?DIYできるケースやメンテナンス方法も
車のドア内張りは紫外線や経年劣化、湿気などによってトラブルが発生しやすい箇所です。
できるだけキレイに・安く・早く直し、維持したいですよね。
この記事では、修理費用の相場や依頼先の選び方、DIYでできる修理方法、納期の目安、放置した際のリスク、そして長持ちさせるためのメンテナンスについて、わかりやすく解説します。
記事の内容を参考にして、自身にあった修理方法を見つけてください。
目次
1.車のドア内張り修理費用の相場
2.修理内容・原因別の費用
3.修理を依頼する場所の選び方
4.DIYで修理できるものとできないもの
5.業者に頼んだ場合の修理にかかる時間・納期
6.放置した場合のリスク
7.修理後のメンテナンス方法
8.まとめ
車のドアの内張り修理費用の相場

修理を業者に依頼するか、DIYで行うかは、最初に迷う判断ポイントです。
それぞれの修理費用の相場、業者に依頼した場合の価格差について紹介します。
業者に依頼した場合の費用相場
業者に依頼した場合、内装のキズや小さな破れの補修であれば、1万〜5万円程度が相場です。
ただし、これはあくまで目安です。
車のドアの内張りの修理費用は、修理内容や素材により金額が異なります。
また、依頼する業者、車種により大きく幅があります。
損傷が広範囲、内張り全体の張り替えが必要、部品の交換が必要な場合は、さらに高額になる可能性も。
依頼する業者によっても料金体系が異なるため、数社から見積もりを取り、金額や保証面を比較・検討しましょう。
DIYで修理した場合の費用
DIYで修理する場合、工具があれば工賃はかからず材料費のみとなるため、3千~7千円程度で修理できます。
業者に依頼した時と同様、修理内容や素材で金額が異なります。
ディーラー・板金工場・カーインテリア専門店の価格差
ディーラー・板金工場・カーインテリア専門店の価格差について大まかに解説します。
| 価格 | 特徴 | |
| ディーラー | 高め | 純正準拠の確実な対応で、保証・品質安定 |
| 板金工場
カーショップ |
コスパ良好 | 補修・張り替えどちらも対応する店が多い |
| 内装修理専門店 | 中~高め | 素材の再現や部分修正の表現力が高い。
見た目重視に最適 |
ディーラーは新車・中古車販売、自動車の整備・点検が主な業務です。
専門的な技術や設備問題で実際の施行は下請けと呼ばれる提携会社に作業を委託されるケースがほとんど。
その分、中間マージンを取られるため、金額は高めです。
板金工場・カーショップは店舗により方針が異なるため、技量に差が出ますが、幅広く対応してもらえる可能性が高く、コスパが良いです。
ただし、仕上がりの品質には個人差が出やすいため、施工実績や口コミを確認すると安心です。
内装修理専門店は内装修理の自由度が高く、仕上がりのクオリティも高いです。
金額は中~高めで、見た目の仕上がりを重要視する方向けです。
修理内容・原因別の費用

ドアの内張り修理と一口にいっても、発生した原因によって修理内容は異なります。
主な原因ごとに修理内容と費用について解説します。
剥がれ・浮き
下地から合皮やレザーなどが剥がれている状態を“剥がれ”と呼びます。
表面にシワや膨らみが見え、波打っている状態が浮きです。
- 原因:経年の接着劣化、夏場の熱、湿気
- 対応:再接着、下地のウレタン補修、熱成形で馴染ませる
- 相場:1.5万~3.5万円/枚(DIYなら3千~7千円程度)
破れ・穴あき
布やレザーが破れている・穴が開いてしまっている状態です。
- 原因:尖った荷物や物質による損傷・シートベルトバックル・爪などの引っかけ
- 対応:パッチ補修、充填とテクスチャを再現、部材を部分交換
- 相場:2.5万~5万円/枚(サイズと素材で変動する)
劣化・変色
内張りの素材が古くなり柔軟性や質感が失われ、色味が褪せたりムラができている状態です。
- 原因:紫外線、可塑剤抜け、汚れの浸透
- 対応:クリーニングとリカラー、表皮を交換・張り替え
- 相場:3万~6万円/枚(リカラーは広さで加算される)
ドアごと交換
ドア本体が損傷や腐食している状態、大きな損害があるとドアごと交換になる可能性が。
- 原因:大事故やパネル内部の破損、内装全体の重度劣化
- 対応:ASSY交換。塗装や電装の再設定を伴う場合あり
- 相場:10万~30万円以上(外装板金・塗装込みで高額化)
修理を依頼する場所の選び方

ドアの内張り修理を依頼する各業者の選び方とポイントを解説します。
ディーラー
新しめの車を所有し、新車保証が適用内の場合や純正で維持、または純正に戻すことが目的。
費用は高めですが、保証を最重視する人にディーラーはおすすめです。
カーショップ・板金工場
代車の手配や車の引き取りも店舗により対応可能で、納期の柔軟さやコスパも良し。
内装の見た目の再現は職人さんや店舗により差が出るため、店舗選びが重要です。
費用を抑えつつ、早く手頃に直したい人におすすめです。
内装修理専門店
テクスチャや色の再現性が高く、部分補修の仕上がりも美しいです。
違う皮に張り替えてもらえたり、自由度が高いのでカスタムの幅が広がります。
費用の相場は中〜やや高めで地域により店舗数が限られます。
仕上がりにこだわる人、レザーや希少素材の車に乗っている人、完成度を重要視している人におすすめです。
店舗ごとの得意分野や対応範囲の違い
専門的な技術が必要な分野は職人さんの技量で結果が大きく異なります。
以下の点をチェックしておくとより安心です。
- レザー・合皮・ファブリック、それぞれの再現実績を確認
- 「部分補修」VS「張り替え」どちらが得意か
- 色合わせ・艶の調整・エンボス再現の可否
- 施工サンプル写真、口コミやレビュー、保証期間を比較
家族・友人など身近な人からの口コミやおすすめのお店を聞いておくと、安心材料が増えます。
DIYで修理ができるものとできないもの

せっかくの愛車。DIYでの修理にチャレンジしてみたい人も多いのではないでしょうか。
ここからは、ドアの内張り修理はどの程度であればDIYが可能かを解説します。
剥がれ・軽度の浮き
端部のめくれ、局所的な浮きは比較的簡単に修理できる箇所です。
スプレーのりや接着剤で再接着ができるので、DIYが初心者の人でも修理しやすい劣化です。
破れ・素材劣化
補修シートで小さな破れや小傷やピンホールはタッチアップで目立ちにくくできます。
ただし、レザー素材の目立つ破れや広範囲の劣化は段差や色ムラが出やすいので、DIYではなく、プロへの依頼が安全です。
塗膜管理と色合わせに技術が必要なリカラーは、失敗時のリカバリーが難しいので、DIY初心者には難易度が高めです。
内張りの取り外し方法
内張りはプラス・マイナスドライバーとハンドリムーバーがあれば、以下の手順で取り外すことができます。
- バッテリーをマイナスから外す
- ドアハンドルやパワーウィンドウスイッチ周りの隠しビスの位置を探し、外す
- クリップ位置を確認し、ハンドリムーバーで均等に力をかけて外す
- カプラー、ワイヤー、スピーカー配線を外す
- 防水ビニール(ブチルシート)を破らないように丁寧に扱う
車種によりクリップや隠しビスなどの位置が違います。
内張りを外す車種の図面を取り寄せる、またはネットで検索すると外している方の動画や画像が出てきます。
ワイヤーを取り外す必要のない車種もあるため、事前に確認しておくとスムーズでしょう。
取り外しの際にバキバキと音がして「壊れるのではないか」と不安を感じてしまうかもしれませんが大丈夫です。勇気を持って取り外してみてください。
業者に頼んだ場合の修理にかかる時間・納期

業者に修理を依頼した場合の作業時間と納期の目安について解説しますので、修理計画の参考にしてください。
軽度補修
軽度の浮きや補修であれば作業時間は1~2時間程度で、車を預けた当日に仕上がることが多いです。
張り替えや交換
作業時間は半日~1.5日で乾燥や圧着など仕上がりを丁寧に行う工程が含まれているため、納期に1~3日かかります。
パーツ取り寄せ時
取り寄せ期間は3日~2週間ですが、輸入車・旧車は数週間~数か月かかるケースもあります。
部品の在庫状況により、部品の取り寄せで納期が大きく変わるため、事前に確認しておくと安心です。
放置した場合のリスク

ドアの内張りの修理を放置した場合、どのようなリスクが発生するか詳しく解説します。
剥がれが進行して見た目が悪化
剥がれが進行すると補修範囲が広がり、見た目が悪化します。軽度の補修で済むケースも、放置すると補修の難度が上がってしまいます。
結果、張り替えが必要になり、修理費用が上がってしまうケースは珍しくありません。
ドアの開閉時に干渉・破損
内部の配線・スピーカーが湿気で故障したり、内張りが剥がれることでスイッチ類や作動部に干渉し異音が発生します。
また、内張りが剥がれてしまうと防音性能の低下につながります。
湿気や熱でさらに浮く・めくれる
直射日光や夏場の車内の高温化、雨の侵入や湿気で浮きやめくれが発生します。
見た目の悪化により売却・下取り価格が下がり、ベタつきや粉化により衣類が汚れてしまうことがあります。
以上のことから、修理を長引かせ放置しても何もメリットがないので、早めに愛車を直しましょう。
修理後のメンテナンス方法

修理が終わり美しい見た目に戻っても、条件によって再発する可能性は十分あります。
愛車を美しい状態で長く乗るために、修理後のメンテナンス方法についてもチェックしておきましょう。
直射日光・高温を避ける
サンシェードや日陰に駐車することを心がけ、窓を少し開けて熱を逃がす習慣を。
浮きやめくれを防ぐため、6月のような湿気の多い時期は、車内の換気をこまめにしましょう。
車体にカバーをかけたまま長期間放置すると、車内にカビが生えることがあるため注意が必要です。
専用クリーナーでの定期ケア
月1回は車内の掃除をしてホコリを取り除き、素材に適した中性クリーナーでやさしく拭き取ります。
レザーは専用クリーナーとコンディショナーで保湿し、艶を整えましょう。
再剥がれ防止のポイント
撥水・防汚コートを活用し、硬い荷物はカバーや緩衝材で接触を緩和します。
浮きの兆候は見逃さないよう、定期的な点検をし、補修が必要であれば早めに対策をすることが大切です。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
この記事では、修理費用の相場や依頼先の選び方、DIYでできる修理方法、納期の目安、放置した際のリスク、そして長持ちさせるためのメンテナンスについて、わかりやすく解説してきました。
ドアの内張り修理は、業者に依頼するかDIYで行うかを状態に応じて判断します。業者に依頼する場合の費用相場はおよそ1万〜5万円で、純正感や保証を重視するならディーラー、コスパやスピードを求めるなら板金工場やカーショップ、仕上がりの美しさを重視するなら内装修理専門店がおすすめです。
軽度の剥がれや浮き程度であればDIYでも対応可能ですが、破れや素材の劣化となると難易度が高く、専門業者に依頼したほうが安心です。修理を先延ばしにすると状態が悪化する恐れがあるため、早めの対応が大切です。
内張りがきれいに整うと車全体の印象も良くなり、ドライブがより楽しく、愛車への愛着も一層深まるでしょう。
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